次回の「学校」のテーマ決定
新たな部員も加わり、また少しにぎやかになった《放課後の学校クラブ》。4月からコミュニティルームも復活し、本格的に活動も始まった。前回の体験会で企画したアイディアをもとに準備を進める子どもたち。早くつくりたい気持ちを抑えつつ、まずは今後の計画について話し合う。
《放課後の学校クラブ》では、不定期で「もうひとつの学校」を発表する機会を設けてきたのだが、ここ1年以上にわたって実現することができないでいた。そのため、すぐにでも開催したいところではあるが、ここはゆとりを持って6月実施の段取りへ。日程が決まったらテーマの検討。既につくり始めている「ほうき犬」「ねこになりたい電話」「とけいがたのケーキ」などをもとに案を出していく。
「家にあるものが多い」「ひみつどうぐみたい」といった発言から上級生の部員がキーワードを書き出す。ここから発想を膨らませ、「平和・ひみつどうぐ」「ミライの家の学校」「ひみつどうぐのある家」などのプランの中から、最終的には「ミライの教室」にまとまった。
それぞれのつくる「ミライ」
黒板に大きく書かれた「みらいの教室」の文字。テーマが決まればあとは準備を進めていくのみ。それぞれの担当する「授業」に向けて、いろいろなものをつくっていく。《放課後の学校クラブ》では、その時々に何をするかは自分たちで考える。筆者も含めおとな部員は基本的に見守り役に徹する。プロジェクトを立ち上げた北澤潤さん[i]は、これを「待ちの方法論」と呼んでいた。
テーマに照らして「授業」の内容もブラッシュアップ。1年生の部員が頑張る「ほうき犬」には「ネコのぞうきん」も仲間入り。6年生と4年生の2人で取り組む「りょうり友だち」は「きゅうしょくロボット」に名称を変更したようだ。5年生の部員は新たに「実力はんていロボット」の製作に着手。それぞれの「ミライ」のイメージが続々と具現化していく。
リアルとオンラインの間に
みんなのやる気がみなぎってきたまさにその頃、新型コロナウイルスの感染が再拡大。何やら雲行きが怪しくなってきた。とは言え、今回はこんなこともあろうかと事前に保護者の皆さんとオンラインでの活動の可能性についても話し合っていたため、5月はリアルとオンラインを並行して実施することができた。
5月16日は初のオンライン開催。それぞれのお家でZoomに接続してもらい、各自で製作を進める。オンラインの利点も生かして、群馬からも大学生が参加してくれた。画面上に子どもたちが集う様子は、まさに「ミライの教室」。はじめに全体でその日の計画を共有した後、一度解散。ちなみに、筆者は活動時間中ずっと接続しておき、「なんでも相談コーナー」を担当。最後にみんなでその日の成果を発表し合った。
説明書を用意したり看板をつくったり、それぞれが課題を設定しながら着々と学校づくりは進む。また別の日には、コミュニティルームからオンラインで接続。当日の配置についても子ども部員同士で話し合い、画面ごしに報告してくれた。遠隔とは言え熱量を感じる。
新たな可能性の拡がる試みではあったが、やはりオンラインでは現実空間を代替することはできない。6月には久しぶりに顔を合わせての活動ができた。それぞれの「授業」を紹介してもらいながら、簡単にリハーサルもしてみる。しっかりチラシもつくって本番に向けてラストスパート。
放課後の学校クラブ「ミライの教室」
日時 2021年6月27日(日)14:00~16:00
場所 水戸市立浜田小学校コミュニティルーム
※どなたでもご入学いただけます。ご参加を希望される場合は、予め市川までご連絡いただければ幸いです。
メールアドレス:ichikawa.hiroya@gunma-u.ac.jp
[i] 北澤潤さんについては、図工のあるまち第九回 「放課後の学校クラブ 第1回あらまし」をご参考ください。https://www.zukonomikata-nichibun.net/zukonoarumachi-houkagoclub01/
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