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第六十七回 放課後の学校クラブ 第27回 めぐる季節の中で

 

 

次なる企画は「放課後の学校THE MOVIE」!?

 

「芸術のお花と友達学校」ふりかえり
「芸術のお花と友達学校」ふりかえり

 夏休みに6年生部員と金ケ崎芸術大学校へ修学旅行に赴いて以降 (修学旅行の様子はコチラから)、しばらく「図工のあるまち」では取り上げてこなかったが、その後も《放課後の学校クラブ》ではいろいろなできごとがあった。今回は、激動の2025年をふりかえりつつ、夏から秋にかけての活動をレポートしていく。

 

 ちなみに、「芸術のお花と友達学校」と銘打って発表会を開催したのは昨年の5月のこと(「芸術のお花と友達学校の様子はコチラから)。対象学年も設定しながら細かい時間割りを組み立てて準備を進めていたものの、高学年の参加者が少なく、やや燃焼不足だった。ふりかえりでは「題名がみりょくてきじゃなかった」という反省も挙げられていた。

 そこで、次なる発表をより魅力的にするために話し合いをしていると、6年生の部員から映画をテーマにするというアイディアが挙がった。題して「放課後の学校THE MOVIE」である。ホラー、ドラマ、サスペンス、ファンタジーなどなど、ジャンルは何になるんだろう。なかなかに面白そうだったので、おなじみの「夢の学校くじびき」を使って映画のタイトル案を考えていくことになった。これからの季節にあわせて「夏」から思い浮かべるものと「学校にあるもの」とを組み合わせていく。

 

 

 その結果、「恋愛校長室」「アウトドア放送室」「さんすう流し」「人体もけいとプールデート」など、ありそうでなさそうなタイトルが並ぶ。さらに「雨のにおいをかぐ体育」とはこれいかに。これらのリストから取り組んでみたいものを選んでみる。「ろうかでやりたい」と主張していた3年生と4年生の部員は「水の流るるろうか」をチョイス。さっそく段ボールで水の流れを表現していた。

「放課後の学校クラブTHE MOVIE」企画会議
「放課後の学校クラブTHE MOVIE」企画会議
「放課後の学校クラブTHE MOVIE」の企画板書
「放課後の学校クラブTHE MOVIE」の企画板書
「水の流るるろうか」準備中
「水の流るるろうか」準備中

 

 とある6年生部員が選んだタイトルは「宿題ははくせんを5km引く」。ここから「宿題は線を引く」と題した企画書をまとめていた。「大きい紙にみんながかいた線をつなげて1本の線にする」という活動内容を提案。「~な線」「~をした線」など線に題名をつけながら、前の人のかいた線につないでいくというワークショップ型の授業である。そのまま図工の授業にも使えそうなアイディアである。

 どうやって線を表現するか、いろいろと試していく中で、マスキングテープを使った表現方法を発見。適当な長さでマスキングテープを貼り、その上からスタンプなどを押して着色し、テープをはがすときれいな線ができるという仕組みだ。部員同士で「これいいね」と盛り上がり、みんなで線の実験を楽しんでいた。

「宿題は線を引く」企画書
「宿題は線を引く」企画書
線の実験
線の実験
線の実験2
線の実験2

 

 

新しい部員を迎えて

 

 当初は夏の終わり頃に発表会を開催することも想定していたが、夏休み明けの9月の活動日を前に、複数の見学希望があった。いつでも誰でも入学できる《放課後の学校クラブ》ということで、この機会に急遽、説明会と体験会を開催する運びとなった。ちなみに、この日に新たに参加したのは4年生2名と3年生1名である。

 

 

 既に「放課後の学校THE MOVIE」に向けて準備は進めていたものの、やはり《放課後の学校クラブ》の活動を紹介するには「あれは欠かせないよね!」ということで、再び「夢の学校くじびき」のデモンストレーションを行うことに。今回は季節が進み「秋」から思い浮かべる言葉と学校とを組み合わせていく。すると、「かき色のランドセル」「おちばのものがたり」「もみじのうた」など、どこかの国語の教科書にでも載っていそうなタイトルが並ぶ。

 もともとの部員を含め、各自が取り組んでみたい内容を選んでみたところ、「どんぐりのにゅうがくしき」、「さんままつり」、「かぼちゃのいけ」、「おばけすいどう」、「マロンほうそうしつ」、「うさぎまつり」と分かれた。この日ははるばる群馬から大学生も参加していたため、体験入部のメンバーのサポートを手厚くしつつ、さっそく準備が始まった。

 

 

 初参加となった3年生の児童は「おばけすいどう」という言葉から発想を広げつつ、作品をつくり始める。準備室から持ってきたカラービニール袋を用いて、コミュニティ室にある水道でいろいろお試し。蛇口にビニール袋を装着して水を流せば、みるみるうちに袋が膨らんで不思議な形ができあがり。そこに目や口をつけるとあっというまに「おばけ」のお目見えだ。さらに、ビニールに穴をあけてそこから水を流すなど、アイディアが続々と湧き上がっていた。

▲「おばけすいどう」

 

 同じく初参加となった4年生2名は、同級生と一緒に4人組で「うさぎまつり」チームを結成。まずは「まつり」の要素から発想を広げつつ、段ボールとガムテープを使ってかき氷器のようなものをつくっていた。果たして「うさぎ」要素はどこへ……と見守っていると、いつのまにか「きめつまつり」に名前が変わっていたようだ。ご存じ「きめつの~」のイメージから、赤い絵の具がほとばしる看板をつくっていた。《放課後の学校クラブ》の活動を行っているとしばしば遭遇する、既存のコンテンツとの付き合い方はいつものことながら悩みどころである。

▲左「うさぎまつり」準備中 中・右「きめつまつり(仮)」準備中

 

 

フェスティバルの準備

 

テーマの再検討
テーマの再検討

 こうして新しいメンバーを迎えていつも以上に現場には活気があふれていた。と言いつつ、ここでふと「そう言えばTHE MOVIEの件はどうなってしまったのだろうか?」という疑問が脳裏をよぎる。そこで、一度仕切り直しで次回の発表会の全体テーマについて話し合いの場を設けることにした。

 制作会議を経て「放課後の学校THE MOVIE」の公開はいったん延期となり、別のテーマを設定することで合意形成。「秋のはではでフェスティバル」「オータムファンタスティック」「ひみつの秋のぶとう会」といったアイディアの中、最終的には「秋のほうかごフェスティバル」として開催することで決まった。

 

 先ほどの「きめつまつり(仮)」のほかにも、お祭りモードの授業でにぎわいそうな予感。「さんままつり」を担当する6年生部員は、カラー布テープを駆使して紅白の横断幕を製作。これを設置するだけで、一気におまつりモードを演出できる。毛筆で「第一回さんま祭」としたためた看板もつくって準備万端。同じく6年生部員が担当する「どんぐりの入学式」は、スパンコールやモール、テープなどを使ってどんぐりに服を着せ、小さな体育館の舞台の前で撮影するという企画である。これに向けて、予め校庭などで拾ったどんぐりを煮沸処理しておく。

紅白の横断幕を製作中
紅白の横断幕を製作中
「さんままつり」看板
「さんままつり」看板

 

 経験豊富な3年生部員は「マロンほうそうしつ」を一人で担当。大学生にもサポートしてもらいながらいろいろな材料を用いて何やら大きな装置を製作していた。さらに放送に使うためのCDも自作してなかなかに本格的である。当日に向けて発表原稿もぬかりなく。さんまにどんぐり、マロンと秋を感じさせる要素も随所に見られる。

「マロンほうそうしつ」準備中
「マロンほうそうしつ」準備中
「マロンほうそうしつ」の附属品
「マロンほうそうしつ」の附属品

「秋のほうかごフェスティバル」企画書(一部)
「秋のほうかごフェスティバル」企画書(一部)

 さてさて肝心の本番はいつに設定しようか。おばけやかぼちゃといったハロウィン要素もあったため10月末に開催したい気持ちもあったが、準備状況を踏まえると厳しそう……でも12月はクリスマスだから季節が変わっちゃうねということで、かろうじて「秋」と呼べそうな11月末に実施する方向で広報活動も進めていくことなった。

 ここで改めて、「秋のほうかごフェスティバル」の全貌を整理しておく。6年生部員による「どんぐりの入学式」と「さんままつり」、さらに1名の新入部員が加わった4年生部員5人組による「うさぎまつり」改め「きめつまつり」改め「うさぎめつまつり」、3年生部員による「マロンほうそうしつ」と「おばけすいどう」、1年生部員による「かぼちゃのいけ」が出揃った。これに加えて、既に準備を進めていた「宿題は白線を引く」と「水の流るるろうか」を記憶から呼び覚まし、コンテンツに加える。まさにフェスティバルと呼ぶにふさわしいわちゃわちゃ感。

「秋の放課後フェスティバル」ポスター製作中
「秋の放課後フェスティバル」ポスター製作中

 新入部員にとっては初めての発表会ということもあり、せっかくなのでたくさんの人に足を運んでもらいたいところ。前回の反省を踏まえて魅力的な活動に見せることができるように「チラシをはでにする」という作戦も立てられた。6年生部員を中心に、分かりやすいポスターも製作した。ポスター掲示のための交渉の大役は4年生⁉

本番が開催されたのは秋もほぼ終わりかけた11月29日。いつもと違って土曜日の開催となったが、その結果はいかに。フェスティバルの顛末記は続く。

 

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