6年生を送る会
2026年3月31日に公開された「青春という名のドラマ」を以て、6年生部員も無事に小学校を卒業した。そして、年度をまたいで4月に入ってから、元6年生を送る会が元4年生部員を中心に企画された。高学年になってからはすっかり頼もしくなった元6年生の3人組。
たくさんの記録写真から厳選したスライドショーを流しながら、お菓子を囲んで活動をふりかえる。小さい頃の写真が投影されると「みんなちいさ~い」「こんなことやったかも」などなど、保護者の皆さんも一緒に盛り上がる。写真の端々にはこれまでに卒業していった部員たちもうつっており、6年分の歴史が浮かび上がる。
ちなみに、部員の中に新6年生は在籍していないため、これからは新5年生が最高学年となる。昨年度に新たに加入したメンバーも含め、計5名の大所帯だ。《放課後の学校クラブ》の場合、「高学年だから低学年の面倒をみましょう」といった役割分担をあえてすることはないが、何となくまとめ役を担ってきた。果たして、新5年生はどうだろうか。
改めて《放課後の学校クラブ》が大事にしたいこと
そもそも、《放課後の学校クラブ》は「こんな学校があったらいいな」というアイディアをもとに「もうひとつの学校」をつくることを目指すアートプロジェクトとして始まった。当初は「もうひとつの学校って何だろう?」という謎を投げかけながら対話を軸に活動を進めてきた。とは言え、回を重ねるごとにマンネリ化することもあり、その度に何度となくプロジェクトの根幹に立ち返る機会を設けてきた。
この春に卒業した6年生部員の場合、低学年の頃から何度も発表会を経験してきたこともあり、それぞれに独自のノウハウのようなものを確立していた。そのため、高学年になってからは、じっくりと対話を重ねるというよりも「放課後の学校ってこんな感じだよね」といった暗黙の了解のもとにサクサクと準備を進めるようになっていた。
一方で、新しく入った部員については「もうひとつの学校」をつくるための十分な対話を重ねることができていない。最近の活動を見ていると、一人ひとりにとっての「こんなことができたらいいな」を追求するよりも、なんとなくみんなで楽しく遊んでいるような場面も少なくない。そして今日もまた校庭で遊ぶ部員たち。
次なるテーマは水あそび!?
そこで改めて、次なる発表会に向けて取り組んでみたいことを尋ねてみる。「自分たちがやりたいこと」も大事だが、ただ単に自分たちが楽しく遊べばよいというものでもない。あくまでも「もうひとつの学校」をつくることを意識しながら……
前回の「青春という名のドラマ」にてダンスの発表会を行っていたように、新5年生部員はアクティブなメンバーが多く、「スポーツ」をしたいといった意見も出た。とは言え、普通の競技では「もうひとつの学校」としてはちょっと物足りない。そうした中で「水あそびの学校」というアイディアが浮上した。これなら新入生でも参加しやすい、かもしれない。
5月には「水あそびの学校(仮)」に向けて説明会も開催した。そこでは《放課後の学校クラブ》でおなじみの「夢の学校くじびき」の仕組みを使い、「水あそびまたは水にかんすることば」と学校にあるものとを組み合わせてアイディアを膨らませていく。結果的には「水あそび」から連想するワードが「水でっぽう」や「水のかけあい」に偏ってしまい、少し失敗したなと思ったり思わなかったり。
とはいえ、「はだしのこくご」「みずのはじけるろうか」「すいぞくたいいくかん」「みずずかん」など興味深いタイトルもちらほら。ここからやってみたいアイディアを選んだところ、新5年生はそろって「ちきゅうのふんすい」を選択。「本当に全員が同じものをやりたいのかいな」と思いつつ、今回は説明会に参加していた1年生もいたため、あまり深追いせずに。
この日はそのまま1年生も一緒に水あそびを体験。ペットボトルのふたにキリで穴をあけ、即席の水でっぽうを製作していく。そのままカッパをまとって校庭へ。新入生もまじえて水あそびの学校が束の間に開校した。
水あそびの学校の内容をつめる
その次の活動日。はじめに「水あそびの学校(仮)」の内容を確認したところ、前回はそろって「ちきゅうのふんすい」を選んでいた新5年生チームがこぞって「すいどうふうせん」に鞍替え。「おいおいおい」ということで、少しだけ大人部員が介入を。
前回のリストの中から「すいどうふうせん」と「ちきゅうのふんすい」のほか、「水の音楽」「すいぞくたいいくかん」「水の入学式」を選出し、あみだくじ形式で授業を分担してみることに。「もうひとつの学校」を考えるためのトレーニングも兼ねて、5年生部員に課した小さな試練。やや粗治療ではあるが、それぞれに悩みつつ、「こんなことができるかも」と発想が広がっていく。
「すいどうふうせん」は大きなビニール袋に水を入れて何やら遊んでいる。
「ちきゅうのふんすい」はペットボトルを使ってアトラクションのようなものを準備するらしい。
「水の音楽」は「水面のきらめき」と「波の音」という二つのプログラムに派生した。
「すいぞくたいいくかん」は「水かけおにごっこ」に名前を変え、チームに分かれてゲーム形式で遊ぶ。
「水の入学式」はビニール袋を水道に設置し、上から色のついた水を流して水の行列をつくるらしい。
もちろん、個人で活動することを強制するものではないが、集団で活動していると見えにくくなってしまうこともある。自分自身で発想し、準備し、実践するプロセスを体験することで、改めて「こんな学校あったらいいな」について体験する機会になったらいいなと思う。
▲(左から)「すいどうふうせん」の実験中・色水の調整・「水の入学式」の準備・「水の入学式」の予行練習
まなつの水あそび学校に向けて
ちなみに、5年生チーム以外のメンバーはと言えば、例えば3年生の部員は一人で「ふりふりウォーター」と題したプログラムを準備中。ペットボトルにスパンコールや水で膨らむボールを入れて色水を注ぎ、ふりふりするというものだ。絵の具の量を調整しながら透明度を確認していた。白い絵の具を入れても透明にはならないかも……と教えたり。
さらに、新入部員として参加する1年生もオリジナルの「授業」を担当することになった。最初は緊張気味だったため「何か好きなことはある?」と問いかけたところ、家の近くの水路でザリガニつりをしているらしい。これもまた水あそびということで、ザリガニつりを体験できるようなプログラムに展開した。
▲ふりふりウォーターの準備中(左)「ザリガニつり」の準備(中)「ザリガニつり」の練習(右)
こうして紆余曲折はあったものの、次回の発表会に向けた内容が固まってきた。それまで仮称だった「水あそびの学校」の正式名称も「まなつの水あそび学校」に決まり、チラシの作成も進めた。チラシの一部には思い思いに表現したザリガニのイラストも添えて。暑い夏にもぴったりの「もうひとつの学校」は夏休み明けの9月6日に開催予定。いつも以上に遊びと学校が分かちがたく結びついたアクティブな学校になりそうだ。















コメントをお書きください