徹底解剖図画工作の教科書 No.05 「図画工作をはじめよう」その5 保護者の方へのメッセージ

このコーナーでは、令和2年4月から使用されている日本文教出版の「図画工作」の教科書について

できる限り分かりやすく紹介していこうと思います。

第5回は「図画工作をはじめよう」その5として、ここまでのまとめをしたいと思います。

 

令和2年度版「図画工作」5・6下p.5-6
令和2年度版「図画工作」5・6下p.5-6

「図画工作をはじめよう」は、各巻折り込みの次のページに設定されている、いわばオリエンテーションのページです。

ここには、図画工作の学習の中で何を学ぶか、どのように学ぶかがかかれています。

 

・図画工作の特徴(造形的な見方・考え方)について

・学習のめあて(資質・能力)について

・どのように学ぶかについて

・保護者の方へのメッセージ

 

これまで

第1回では造形的な見方・考え方について

第2回第3回では学習のめあてについて

第4回はどのように学ぶかについて

ご紹介してきました。

 

今回は図画工作では保護者の方へのメッセージ、について紹介します。


社会に開かれた教育課程

このたびの学習指導要領の改訂において重要な考えの一つに

「社会に開かれた教育課程」というものがあります。

 

これは簡単に言うと

学校で子どもたちがどのようなことを学んでいるのか、どのように学んでいるのか、といったことを保護者の方や地域の方にも理解していただき、協力体制をとりながら、みんなで子どもたちを育てていきましょう。

というようなことになります。

 

文部科学省の資料にもしっかり紹介されています。

社会に開かれた教育課程(文部科学省資料)

教科書はまさにメディア

教科書は学習指導要領に則ってつくられています。

言ってみれば「学習指導要領」に示されていることを、子どもたちに分かりやすく伝えているもの、でもあります。

 

また、教科書はどの子の手にもわたります。

つまり子どもがいれば、どの家庭にもある、ということになります。

 

ということは、学校でどのようなことを学んでいるのか、を知るためにも、教科書は非常に分かりやすい媒体なのです。

 

 

 

 

 

 


保護者の方へ

しかし、子どもと先生の応答を通して立ち上がってくる学び、というのは教育の現場で生まれるものであり、教科書と言えどもその全てを示すことは不可能です(教科書は、よりよい学びが立ち上がるためのツール、という感じでしょうか)。

 

そこで私たちは、教科書の中に「保護者の方へ」というメッセージを記載することにしました。

図画工作という教科の独自性、学びの意味について書いています。

 

ここを読んでいただいて、教科書全体を見ていただくことで、図画工作で実現しようとしていることを、なんとなくイメージしていただけるのではないでしょうか?

そして授業参観や、子どもの表現したものなどに触れることで「教科書に書かれていたことはこういうことだったのか」と、実感をもって捉えていただけるといいな、と考えています。

 

また地域の方に協力を仰ぐ際にも、図画工作で目指しているのはこういうことなんですよ、ということを示していただけるのではないかと思います。

 


子どもにとっての効果

当然子どもたちもこの言葉を目にすることになります。意味は分からないかもしれませんが、こうしたことが書かれている、ということを感じることで、学校と保護者の方がつながる、となんとなく感じてくれるのではないでしょうか。

 

 

学ぶ主体である子ども自身が、学校と家庭や生活を切り離してしまうのではなく、そこに家庭や保護者の方も関わっている、ということを感じてくるとうれしいですね。

まとめ

学校でやっていることを、保護者の方や地域の方に理解していただき、協力していただく、というのはとても大切なことです。

 

どのようなことでも、周囲の人に理解されないまま何かを成し遂げるというのはしんどいものです。

いろいろな人に応援してもらいながら、ときには協力してもらいながらやっていく方が、気持ち的にも物理的にも楽なのは、どんなことでも同じです。

 

学校教育でも、先生方で抱え込んで負担を感じるのではなく、多くの人とシェアしていくことができれば、それはきっと子どもたちにとってもよいことなのだと思います。

 

教科書は多くの人たちの近くに存在するものです。なので私たちは、子どもと先生との間をつなぐだけではなく、子どもと保護者の方、保護者と先生方をつなぐハブとなりたいと考えています。

 

教科書を単なる教材として捉えずに、ぜひいろいろな機会に活用していただきたいです。

 

 

 

教科書にはほかにも「社会に開かれた教育課程」に関わるような事例などを紹介しているページがありますが、それについてはまた改めてご紹介しますね。