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第三十回 放課後の学校クラブ 第11回 発表会「はやくつくろうよ!」レポート

 

 

本番やいかに⁉

 

「はやくつくろうよ!」と呼びかけた今回の発表会。(前回の様子はこちらから)部員は午前中から集まって準備を進める。午後に用事が入って参加できなくなってしまった1年生部員も、つくったものを見てもらいたいと展示で参加。みんなに伝わるように「れっ車です」と書いたキャプションも用意した。

黒板には列車につながるように線路をかき、そのまわりをイラストなどで飾った。いつのまにか、《放課後の学校クラブ》のイメージキャラクターも誕生したようだ。サポートに駆けつけてくれた中学生を中心に案内用の矢印もつくって歓迎ムードもばっちり。

 

午後2時、いよいよ開校の時間。いつもなら入学希望者が受付に並ぶはずが、今日は誰もいない。思えば、新型コロナウイルスに対する警戒も緩まり、この日も町中では様々なイベントが盛りだくさん。「みんな来ないかもしれないね」などと話しつつ待ちぼうけ。というわけでもなく、せっかくの機会なので部員が自ら入学してお互いの授業に参加。

 

 

かく言う筆者も、いつもは全体の様子を見たり、写真を撮ったりと忙しく、これまでじっくりと全課程を修了したことがなかったため、受付を済ませて入学。そんなわけで、今回は子どもたちの「授業」を受ける「生徒」の目線からレポートしていく。

放課後の学校クラブのキャラクター
放課後の学校クラブのキャラクター
中学生と一緒にやじるしの準備
中学生と一緒にやじるしの準備
会場準備の様子
会場準備の様子

 

 

花畑パイロット

 

 花畑を宇宙に飛ばすという発想から生まれたファンシーなプログラム。机の上にはトイレットペーパーの芯と透明な卵パックを組み合わせたロケットが用意されていた。外側の芯には窓があけられており、「生徒」はそこに花畑をかいていくという流れだ。内側の芯をくるくるまわせば、絵巻のように風景を変化させていくこともできる。単純な仕組みながらイメージの膨らむ「授業」であった。

花畑パイロット
花畑パイロット
「花畑パイロット」の説明
「花畑パイロット」の説明

 

 

文ぼう具うちゅ~ひこうし

 

 気持ちを宇宙に飛ばしたまま、次のプログラムへ。鉛筆や消しゴム、鉛筆削りなどがラップでくるまれている。表面にはペンで宇宙服がかかれていることに気付く。そのとなりには、割りばしと輪ゴムを組み合わせたマジックハンドのようなものが置かれている。「生徒」はこの道具を操って、制限時間内に「文ぼう具うちゅ~ひこうし」を地球に生還させるミッションに挑む。予想外の動きに苦戦しながら何とかクリア。

文ぼう具うちゅ~ひこうし
文ぼう具うちゅ~ひこうし
「文ぼう具うちゅ~ひこうし」に挑戦中
「文ぼう具うちゅ~ひこうし」に挑戦中

 

 

どうぶつたいけん

 

 と、ようやく地球に戻ってきたと思ったら、そこはちょっと不思議なファンタジーの世界。まずは、動物と人間を組み合わせたキャラクターを想像する課題に取り組む。筆者は「くじゃく+人間」をかいたつもりが、少し不気味になってしまった。かき終わったらいきなり場面が変わってねことのふれあいの時間。フリスビーを投げてしばし戯れた。

「どうぶつ+にんげん」
「どうぶつ+にんげん」
フリスビーでねこと戯れる
フリスビーでねこと戯れる

 

 

こくばんねこのくびわ

 

 次の「授業」もねこが主役。モールやスパンコール、おさかなシールなどの材料を組み合わせて小さなくびわをつくる。「こくばん要素はどこにあるんだろう?」と思ったら、完成後に手づくりの黒板が登場。黒板色(?)に塗られた画用紙に白いクレヨンで感想を書いていく。意外と書き心地がよくてびっくり。「みんなのさくひん」を展示するコーナーも設けられていた。

「こくばんねこのくびわ」の製作中
「こくばんねこのくびわ」の製作中
手づくり黒板に感想を書く
手づくり黒板に感想を書く

 

 

パンチングマシーン

 

 そして、最後は「学校」の中心に鎮座するパンチングマシーンに挑戦。平穏な日常生活を送る中でパンチをする機会は滅多に(というよりもまったく)ないが、今回は思い切って一発、二発。ダンボール製ということもあり、力が吸収されてなかなか倒れない。最後は、子ども部員が総力戦で立ち向かっていた。

「パンチングマシーン」に挑戦
「パンチングマシーン」に挑戦

 

 

こんなこともあるね!

 

 何だかんだでお互いに楽しむことができた今回の発表会。途中、教頭先生や元担任の先生が足を運んでくださった際にはみんなで大歓迎。とはいえ、最後まで小学生の入学希望者は現れなかった。

 保護者の皆さんも「これまでこんなことなかったですね」と驚きつつ、「これはこれでいいですね」と立ち話。子ども部員にとってはやや消化不良だったかもしれないが、これもまたプロジェクトのリアルな形。そのエネルギーをパンチングマシーンが受け止めてくれたかどうかはいざ知らず。

 

 12月25日にはクリスマス会も兼ねて、ふりかえりの機会を設ける予定である。子ども部員の率直な感想も聞いてみたいところ。果たして、次回に向けた秘策はいかに。みんなで一緒に頭を悩ませたい。

 

 

会場全景
会場全景

 

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